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Atsu

≠BEAT

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ミドシップの軽自動車が復活した。今回取り上げる「S660」である。
ただ最初に断っておかねばならないのは、試乗が非常に短時間であった事、ウェットコンディションであった事である。
試乗車は「α」グレードの6速MT車。僕自身、久々の本格スポーツカーの試乗という事もあり、乗り込むのに非常に姿勢を作るのに苦労した。プッシュスターターでエンジンをかける。21世紀のSシリーズの作法だ。重めのクラッチを切り、ストロークも短く、節度感のあるシフトを1速に入れる。

...?
何か違和感がある。クラッチペダルをリリースして、ミートするポイントが分かりにくいのだ。もう少し「接続感」が欲しい。信号待ちからのゼロ発進の時も何度も適度なミートのポイントを探ったが、結局最後まで「気持ち良く繋がるポイント」を僕は見つける事が出来なかった。

あとは気になるところが殆ど無かった、と断言しても良いだろう。
ステアリングの操作感、インフォメーションの伝達の正確さ、足の動きの良さ、背中から伝わる新世代のHondaミュージック...「クルマ好き」を自称する者なら、このクルマが琴線に触れない理由は全く無い。使い古された表現だが、走りはカートのようだ。

今回はこのクルマの持ち味のひとつであるロールトップを開けて走る事は出来なかった。ただし、ウェットで試乗出来た事は大きな意味があった。タイヤである。
このクルマには専用に横浜ゴムと共同開発した「ADVAN NEOVA AD08R」が装着される。元来ウェットグリップの高さも定評のあるタイヤだが、速度域が低く、路面温度も高くない状況だったにも関わらず、終始安定したコーナリングを示してくれた。無論、クルマの基本性能が高い次元にあるからこそ成立する事ではあるが、今後リプレイスタイヤで、このシャシーがどう活きるか。興味のあるところである。

クルマとして、スポーツカーとしてのレベルは大変高いレベルのものであった。ただこれは「期待通り」の結果であり、それ以上でもそれ以下でも無い印象であるのが正直なところ。

買って満足するクルマか?と誰かに聞かれれば、間違いなく僕は「YES」と答えるだろう。ただし、僕自身はどうしてもこのクルマを見るとどうしてもかつての「BEAT」として見ようとしてしまう。かたや「シティコミューター」、そしてかたやHondaのスポーツカーである事を示す伝統の称号「S」の名前を冠する「純血」。「ゆるキャラ」と「オリンピック選手」くらい違うのだ。

なのでこのクルマは、間違いなくBEATの現代版などではない。こちらはルーフもタルガトップだし。
と、こんな具合で新型軽スポーツに乗ってみたが、結局自分で買うならS660ではなくSuzukiのALTO turbo RSを選ぶだろう。

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最終更新日:2015-05-24 18:22

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